意表を突かれた先手必勝 なでしこジャパン対アメリカ W杯カナダ2015 BBCスポーツ

日付では一昨日(2015年7月6日)になりますが、なでしこジャパンがアメリカと対戦し、5-2で敗れてしまいました。2011年に続く女子W杯の二連覇を逃し、ロンドン・オリンピックと同様、銀メダルに終わりました。わたしは、いつものように、HideIP VPNを使い、BBC iPlayerで視聴しました。起きられなかったらオンデマンドで、と思っていましたが、運良くリアルタイムで視聴でき、その点では幸運だったようです。けれども、試合結果については、多くの人が思っていることとと同様、大変残念でした。

 

- BBC Sport : 
- USA Women – Japan Women

 

さて、試合全体を振り返れば、タイトルにあるように、意表を突かれた先手必勝だったと思います。キックオフ間もなくに、コーナーキックから1点を先行され、そこからずるずる立て続けに3点取られました。それらのシーンを見ながら、ドイツ対ブラジル戦を思い出しました。昨年の男子ワールドカップ準々決勝の一戦で、ドイツの情け容赦ない攻撃に鳥肌が立つような感じでした。また、時間帯が異なりますが、日本男子代表のカイザースラウテルンの悪夢も連想しました。

 

けれども、サッカーの場合、2点差では逆転される可能性がある、と言われているため、なんとか2点差にし、後半に望んで欲しいと思いました。すると、前半終盤に差し掛かるところで、1点取り返しました。期待した後半には、開始早々オウンゴールでもう1点取りました。このまま勢いに乗れるか、と思いましたが、5点目も入ってしまい、それで試合が決したと感じました。

 

アメリカの攻撃力が優れているため、押し込まれるとは多くの人が思っていたことでしょう。キックオフの笛がなるとその通りでした。しかし、1点目のコーナーキックが、まさか地を這うようなパスが来るとは、なでしこの選手自体も思っていなかったかもしれません。それを象徴するかのように、ゴロのボールがなでしこのディンフェンダー横をすり抜け、シュートされてしまいました。結局、この試合は、この1点目で勝負が付いてしまったように思います。なでしこの選手がアタフタした姿が、画面を通しても感じられました。それでも何かをしてくれるだろうと思い、その通り、2点は返しましたが、それが精一杯だったのでしょう。

 

また、今回のなでしこチームは、昨年のアジアカップで、立ち上がりが悪い傾向がありました。その点を修正し、アジアカップでは見事に優勝しましたが、W杯の最後の最後でそれが出てしまったようにも思います。さらに、大会途中、苦戦したように見える試合がありましたが、グループリーグから決勝まで、すべて90分で試合を決めています。順調に勝ち上がってきましたが、あまりにも順調に来すぎてしまい、警戒心が薄れてしまったのかもしれません。苦戦の中でも、さらに厳しい戦いを経てきた方が、こういう国際大会では、強いようにも思います。アジアカップの場合、準々決勝の中国戦が象徴的であり、前回のW杯でも、地元ドイツなどの強豪を僅差で破り、優勝まで漕ぎ着けました。皮肉なことですが、これもまた、一つの教訓になるかもしれません。

 

そうは言っても、二大会連続で決勝まで行き、オリンピックを含めれば三連続で国際大会の決勝まで進んでいます。女子サッカーの強豪国の一角になっていることは、間違いないでしょう。今後は、これをどう継続していくかが最大の問題であり、選手ばかりでなく、支える側の質もますます問われて行くものと思います。

 

そう言えば、BBC World Serviceを聞いていると、今回の試合がレポートされていました。女性レポーターによれば、アメリカが他国と比べ「違ったチーム(different team)」だったとのことです。これはその通りかもしれません。けれども、今後に続く展望として、アメリカに続く国が述べられ、ドイツ、フランス、ノルウェー、そして、なでしこが含まれていました。その次にイングランドなどが入るとも言われていたと思いますが、差があるとの論評もありました。仮にアメリカが図抜けているのであれば、その次の団子状態の中になでしこが入っているということでしょう。意見は様々あるかもしれませんが、これはやはり、誇らしいことでもあると、勝手に思っています。

 

ただし、今回ハットトリックを決めたアメリカの選手は、ロンドンオリンピックでも先制点を決めていました。その時は、伏兵にやられた、と思いましたが、今大会はキャプテンであり、中心選手だったようです。ふとオーストラリアのケーヒルを思い出し、因縁の相手として、今後も続いて行くかもしれません。しかし、アメリカのサッカーは、イングランドのようにクラシカルスタイルでしょうが、より組織立っていると思います。選手個人の力も強いですが、イングランドのスタイルをより洗練しているように思いました。また、昨年のW杯でドイツが見せたようなショートカウンタースタイルも、織り交ぜているように思います。時流を取り入れ、さすがだな、とも思いました。これは、なでしこも学ぶべきことかな、と生意気にも思いました。

 

しかし、やはり、アメリカに負けるのは、正直、嫌な気分になります。スポーツの試合であるとはいえ、色々なことを結びつけてしまい、わたしもしょうもないオヤジの一人です(笑)。また、会場は、なでしこにとっては、まさにアウェイのようで、アメリカのノリでいっぱいのような感じでした。元々からこういう雰囲気が苦手で、わたしには似合わず、学生の時も、ある外資系eコマース企業で勤めていた時にも、感じたことです。こんなサイトを公開していますが、結局わたしは、日本語が染みついている「土着人」でしかないのでしょう。(笑)

 

ともあれ、女子W杯カナダ2015が終わりました。前大会、あるいは、ロンドンオリンピックから楽しみにしていましたが、優勝を逃してしまい、気持ちが半減してしまったことは確かです。今更になって、日本のメディアには「犯人捜し」のニュースなどが流れているかもしれませんが、野次馬と言う者は、つくづくご都合主義なのでしょう。わたしも、その中に入らないように気を付けたいと思いますが、サッカーの国際大会の決勝で負けて悔しい思いをするとは、「翼くん世代」のわたしには、考えもしなかったことです。実に贅沢な時代に生きていると実感し、今後も陰ながら、応援して行こうと思っています。

 

しかし、来年にはオリンピックがあります。アジアからは2カ国しか出場できず、予選はこれから始まるようです。監督がどうなるか、メンバーがどうなるかも分からないようですが、少なくとも予選に関しては、今大会のメンバーが中心のようです。そうは言いながらも、若手から優れた選手が出て来るか否かが、注目されるかもしれません。順当に行けば、オリンピック出場は問題ないようにも思いますが、まずは、予選においても、一戦必勝の姿勢で臨むことでしょう。

 

長くなりました。正直、楽しみにしていたものが終わってしまい、ポッカリと穴が空いてしまった感じですが、気持ちを新たに来年に期待したいと思います。最後までお読みいただけましたら、誠にうれしい限りです。次回もまた、よろしくお願いします。

 

- 参考 : 

- Fifa Women’s World Cup Canada 2015

- Women’s World Cup: BBC coverage details

- Women’s World Cup – BBC iPlayer (UKサーバ接続で視聴可能)

- JFA.jp FIFA女子ワールドカップ カナダ2015 テレビ放送

- ロンドンオリンピック2012 なでしこジャパン全試合視聴記 BBCスポーツ

 

 



記事リンク ご感想