語らなくても語っている 北野武監督作品 あの夏、いちばん静かな海。

「あの夏、いちばん静かな海。」は、北野武監督の第三作目である。1991年に公開され、ブルーリボン賞などを受賞し、次回作である「ソナチネ」とは異なり、大きな反響を呼んだ。この映画によって、少なくとも日本の映画監督としての地位を得たとも言えよう。

 

物語は、聾唖のカップルが織り成すもので、恋愛映画の一つである。ごみ収集業者に勤務するシゲルが、壊れたサーフボードを拾ったことで、サーフィンに夢中になって行く。恋人のタカコやサーフィン店店長、あるいは、収集業者の上司などが、彼を後押しし、地域のサーフィン大会で第三位となる。そして、雨の中、シゲルがサーフボードを片手に海へ向かって行く。

 
 

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色褪せない操り人形と鮮やかな海 北野武監督作品 ソナチネ

今週の月曜日(2017年2月27日)、ナナネク(沖津那奈さんナビゲートのAmanekチャンネル)を聞いていると、「何度も見たい映画」がお題に出された。わたしは、「東京物語」や「カリオストロの城」などをツイートした。けれども、番組後半で「ソナチネ」の話題が出てきた。

 

「ソナチネ」と言えば、1993年に公開された北野武監督作品である。ヤクザの村上が嫉妬心から組に追い詰められ、結局は組と対決することになる。全体的に緊張感が漂い、独特のリズムでストーリーが展開する。哀しげな旋律とともに、詩的な映像が見るものを魅了していく。生と死がいかに隣り合わせであることかを、この映画は感じさせてくれる。北野武のユニークなリアリズム映画と言えるかもしれない。

 
 

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