最後の最後の魅力 1992年と2016年のスプリンターズステークス

昨日(2016年10月2日)、中山のメインレースでスプリンターズステークスが行われた。秋のG1シリーズの幕開けであり、競馬を追いかけていると、月日の流れを早く感じるものだ。宝塚記念が終わり、あっというまに夏競馬が過ぎ、あと数ヶ月もすれば、暮れのグランプリである有馬記念が待っている。毎年のことであるけれども、毎年の楽しみでもあろう。

 

さて、昨日のスプリンターズステークスであったが、おそらく多くの人が驚いた結果だったかもしれない。今年の高松宮記念を勝ち、断然の一番人気であったビッグアーサーが馬券にも絡まず、大敗したからである。勝ったのは、三番人気のレッドファルクスであり、G1初勝利となった。

 

わたしはあまり血統に詳しくないが、父馬の名は、出走表などでよく見かけている。スウェプトオーヴァーボード産駒の馬がスプリンターズステークスで勝利したのは初めてとのことで、これもまた、大きなニュースなのかもしれない。

 

レースとしては、個人的に見ごたえがあったと思う。わたしなりの言葉にすれば、実にJRAらしい最後の直線勝負であり、レッドファルクスが先頭になったのは、ゴール手前数メートルの位置ではないかと思う。最後の最後ですっと伸び、見ていて爽快感があった。

 

今後どのように歩んでいくのか定かではないが、短距離戦線の中心になるのでは、とも思っている。

 

 

けれども、昨日のレースも面白かったが、スプリンターズステークスというと、ダイタクヘリオスやシンコウラブリイ、あるいは、ヤマニンゼファーやサクラバクシンオーなどを思い出す。すでに20年以上の月日が経ち、亡くなった馬の方が多いだろう。

 

とりわけ、1992年のスプリンターズステークスが印象に残っている。一番人気がダイタクヘリオスであり、マイルチャンピオンシップを二連覇した後の参戦だった。当時は、11月にマイルチャンピオンシップがあり、12月にスプリンターズステークスが実施されていた。

 

このため、競馬を再開した当初、スプリンターズステークスが10月に行われるということに違和感を持ってしまった。これもまた時代の変化だろう。

 

ともあれ、1992年のスプリンターズステークスには、ダイタクヘリオスが出走し、その他サクラバクシンオー、そして、同年の四歳(数え)牝馬二冠のニシノフラワーも参戦した。結果を言えば、ニシノフラワーが勝ち、一番人気だったダイタクヘリオスが四着に敗れてしまった。わたしは、馬券を買っていたが、当然ダイタクヘリオスからだったので、大外れであった。

 

この年のニシノフラワーの勝ち方も、昨日のレッドファルクスと似たようだった、レッドファルクスは、団子状態の先頭にいながら最後に抜け出した感じだが、ニシノフラワーはかなり後方に離れていたように思う。それを最後の百メートルあたりから一気に追い上げ、そうして、ゴール手前で追い抜いた。末脚の美しい牝馬ともいえ、わたしの思い出の馬でもあるハープスターをも連想させる。

 

牝馬というと、ニシノフラワーの名を自然に思い出すのも、こういうレースを見ていたからだろう。同時に、追い込み馬の爽快さをわたし自身が好んでいることもあるかもしれない。しかし、追い込み馬の場合、最後の直線勝負なので、ギャンブル的な要素が強いとも言える。ギャンブルであるのに、さらにギャンブルになる。これもまた、面白い見方ではないだろうか?(笑)

 

 

次週は、毎日王冠と京都大賞典がある。どちらも伝統的なG2戦であり、数々のドラマが生まれている。意外にクセのあるレースでもあり、秋の天皇賞のトライアル的な意味合いもある。果たして大穴が出るだろうか? 出ても当てられるだろうか? 

 

それについては、競馬の神のみぞ知る。

 
 

 



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