武士は食わねど高楊枝 何事も私次第 皮肉なFXのレバレッジ

FXにはレバレッジがある。信用取引などでも使われているが、テコを意味するleverageのことで、要は少ない金額で大きな取引ができるということだ。

 

通常数字で示され、たとえばレバレッジ100であれば、100倍までの取引ができる。これは必要証拠金の金額が決まる原理でもあろう。計算式としては以下のようになる。

 

必要証拠金 = 為替レート × Lot数(取引通貨単位) ÷ レバレッジ比率

 

たとえば、レバレッジ100で1000通貨単位の口座において、時価120円のドル円を取引するのであれば、1200円の必要証拠金だ。12万円の取引をするのに、1200円のみで済む。

 

最も実際は1200円だけではすぐに強制決済などになるため、少なくとも3倍以上の金額を用意する必要があるかもしれない。証拠金維持率は次の計算式で分かる。

 

証拠金維持率 = 時価総額 ÷ 必要証拠金 ✕ 100

 

時価総額とは口座への入金金額と思えばいいだろう。もし3600円の時価総額で先程の例に当てはめて見れば、証拠金維持率は300%になる。もちろん相場状況で証拠金維持率は上下する。あくまで目安でもあろう。

 



 

上記で見るようにレバレッジは非常に魅力的であり、これがあるからこそFXや信用取引をしている人も多いことだろう。けれども2008年にリーマンショックが発生し、日本の金融庁はレバレッジ規制に乗り出した。

 

市場を混乱させないための措置であり、個人投資家を守るためのようだった。今でも規制後のレバレッジが続き、25倍までしか利用できない。先程の例を使えば、必要証拠金は4800円である。取引をするためには、レバレッジ100倍の4倍もの金額がなければいけない。

 

こうして見ると、結局十分に資金を持っている人でなければ、日本でFXをするなと解釈できる。市場に混乱を招かないようにという措置であろうが、逆に市場から投資家を遠ざけているようにも感じる。

 

またわたしのような者は、実にひねくれているので、市場に混乱を招いた際、日本が悪いと指摘されると責任を取らされてしまうかもしれず、そうならないようにするため、レバレッジを下げたのではないかということだ。

 

 

だったら追証やロスカットなども止めればいいと思う。追証とはマージンコールのことであり、一定の比率まで証拠金維持率が下がったら、追加入金を求められる制度だ。ロスカットはさらに証拠金維持率が下がった場合の強制決済のことである。

 

現在の証拠金がなくなればそれで終わりというようにすれば、レバレッジ25倍でもそれなりに取引ができると思う。その方が投資家もスッキリするのではないか?なにより、わたしが見る限り、投資を投機にするのは、投資家次第である。

 

一般的には、追証やロスカットされる前に損切をすることだろう。それもまた自分の判断であり、そうしないで最後まで粘ってみるのもまた、投資家次第である。

 

このように言うからには、わたしもFX取引をしている。日本の証券会社や業者にも口座を持っているが、今では全く使っていない。現在は、XMの口座を使い、少ない金額ながらも日々相場とにらめっこをしている。割合メジャーな海外業者なので、知っている人も多いだろう。

 

 

おそらく想像がついたと思う。XMでは追証もロスカットもなく、証拠金が全てなくなれば、それで終わりである。しかも、レバレッジが888倍まで選択できるので、かなり少額で取引ができる。時価120円のドル円の例で言えば、必要証拠金は約135円である。

 

もし1万円の入金をしていれば、証拠金維持率は約74000%である。ほぼ入金額がなくなる可能性がゼロであり、塩漬けになったとしても別な注文を同時にエントリーすることで、損失を補える可能性がある。より安心しながら次の一手を考えることができないだろうか?

 

 

実に皮肉なレバレッジである。数字が低い方がリスクも低いように見えるが、実際はその逆なのではないか?案外レバレッジ規制は、一定の人々に対する性悪説が下地であり、もっと言えば「衣服足りて礼節を知る」を信じているのかもしれない。

 

わたしは言おう。「武士は食わねど高楊枝」。金回りが悪くても、その程度のプライドを持つことはできる。もっとも武士は商売下手でもあり、士族出身の商人がなかなか成功できなかったとは聞いている。

 

やはりレバレッジは皮肉である。少額で多額の取引ができる。そういう逆説性のような感じがあるから、必然的に皮肉になってしまうのかもしれない。