道半ば

わたしもしょうもない

愚かで 愚劣で 稚拙で 幼稚で

考えなしの痴れ者である

 

確実なのか 確実でないのか

曖昧模糊としたものに どっぷり浸かり

靄の中 霧の中 雨の中 雪の中

行けども行けども ゴールが見えない

 

光が射した 光がやって来た

ようやくわたしも 人に戻れる

ホッとする 安堵する 和やかになる

来た来たようやく やって来た

 

全身の力が抜ける

だらりとした 満足気分に包まれる

 

ほんの束の間 再び訪れる

スルリと抜ける ウナギのように

 

わたしもしょうもない

愚かで 愚劣で 稚拙で 幼稚で

考えなしの痴れ者である

 

人として産まれ 男として育ち

自覚しながら 毎日生きている

独りでも 一人でも ここにいる

わたしを感じ わたしと感じ 

 

個でありながらも 個でもなく

全体でありながらも 全体でもなく

大地から産まれ 大地へと散る

世界の内に オレがいる

 

心を動かされるや オレだって

心を惹かれるや 人なんだから

 

温もりを与えるさ オレだって

温もりを求めるさ 男なんだから

 

わたしもしょうもない

愚かで 愚劣で 稚拙で 幼稚で

考えなしの痴れ者である

 

わたしもしょうもない

愚かで 愚劣で 稚拙で 幼稚で

考えなしの痴れ者である

 

到達地点 いまだ深い 藪の中

 

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 安心
川辺り