コーヒーを飲む度 思い出す
あの喫茶店 二人で行った喫茶店
雑居ビルの地下 頭の薄い店長
ネイビーのエプロン姿で 注文する度
決まってぶっきらぼうに (はい)
日記・創作・私見等の集い
夕暮れ時の川堤 少し冷たくなった風
涼子と隆二が 膨れたビニール袋を手にし
ゆっくりゆっくり 歩いている
(オレね きっとね 歌手になるよ)
(へえ じゃあ もっと頑張らないとね)
(うん 今度さ のど自慢に出てさ 絶対優勝だ!)
光が射してくる 窓の外から そっと
暖かな感じがあり 早秋の香がする
スヤスヤ寝ていたいが それもままならぬ
起きなければならぬ そう思いながら
蒲団を出る 嫌だと感じながらも 立ち上がる
暇を見ては寝ている うちのワンコ
クルッと丸まり スヤスヤすることもあれば
ワニのような姿勢で フウフウしていることもある
彼女には彼女の感じる時間がある
目にする度 こんなことを想ふ