時折陰鬱になる 喧騒な世の中がイヤになる
下らないニュース スキャンダル
知りたくもない情報が蔓延し
欲が刺激され 欲に溺れてしまう
マニュアル マネー インタープリテーション
創造を掻き立てるものが あまり見当たらない
言葉が流れるも きちんとした言葉遣いが少ない
ヒステリックな鳴き声ばかりで
冷静沈着な織物がなかなか見つからない
当然オレにも欲はある
安易な出世を望み 金を渇望し 解釈をする
たいした言葉遣いもできず 鳴き喚く時もある
なぜならオレもまた 人だからだ
それでもやかましい情報氾濫は 時に耳目を塞ぎたい
しばしば訪れる洞穴への回帰は オレから抜けることはない
自宅勤務のオレにも 騒々しいだけの情報が流れてくる
隠遁
21世紀では 完全な世捨て人になることも難しい
ならば?
僅少なる精神と純粋な心を持ちながら 己を維持する
気の持ちようでしか 世と向かい合うことはできないかもしれない
オレは時折夢を見る
静かな湖の畔に佇み じっとしている
溢れ出る言葉 己の純なる言葉に溺れ 適宜つまみ出しながら
己と対峙する
もう一人のオレが嘲笑する
それでもオレは動じず 純なる言葉を求める
流れ出る言葉 己であって己でないような言葉を綴りながら
己と対話する
何時の時代でも
完全な世捨て人はいないかもしれない 幻であるかもしれない
そうであってもこうは言える
生きづらい時代 窮屈な時代 傍観者の騒乱時代
静かさや すでに懐かし 今現在
故郷と同様 遠くで想ふべきものか