なんだかんだでホッとする
もういいや と思っても
帰ってしまう 帰って来てしまう
しっとりと 艶やかで 柔和な感じの あの声に
遠くに離れていても
もうだめだ と思っても
目を覚ます 目を覚ましてしまう
しっとりと 艶やかで 柔和な感じの あの声に
くねくねと曲がる 高低の大きな坂道を
時に転がり 時に這いつくばり
時にゆっくり歩き 時に忙しく走る
いつかはいつかは と念じながら
嫌になるほど 焦れったく
出口の見えない 無限のよう
戸惑いあり 迷いあり
悔しさあり 下らなさあり
赴くわたしは 痴れ者と
自ら嘲り 自ら貶す
恥をも忍び 恥をも耐え
汚名も覚悟で 晒す顔
ようやく やっと きっと
本当の応え 本当の気持ち 本当の心
渾然一体となりながら
わたしだけが受け止める わたしだけが受け取る
しっとりと 艶やかで 柔和な感じの あの声に
しっとりと 艶やかで 柔和な感じの あの声に
真摯に語りかけたい
(もう安心してね 安心もさせてね)