時折 猫が羨ましくなる
寝たい時に寝て 食べたい時に食べ
それでいながら 俊敏に動き
簡単に 獲物を捉える
睨み合った時 じっと相手を威嚇し
ミャーミャー鳴く時 牽制をし
やるとなったら 全力を尽くす
実に羨ましい 実に真似したい
オレも 相手と睨み合う
数メートルにも 満たない場所で
相手を威嚇し 牽制し 拳を放つ
相手も同じだ クラスが上がれば上がる程
強烈さも 増してゆく
気持ち良くなったら お終いだ
痛さを受け 痛さで止め 痛さを流す
仕留めた後 万雷の拍手が湧く
喜びと安堵が 満足をくれる
張り詰めた 見えない糸は
心の底を グツグツと沸騰させる
こんなレールに乗ったオレに
終着駅は 決まってない
ただ流れに 身を任せ
突っ走るまで突っ走る
オレの使命だ
時折 猫が羨ましくなる
寝たい時に寝て 食べたい時に食べ
それでいながら 俊敏に動き
簡単に 獲物を捉える
オレも猫になりたい